「MVNO」について調べてみた(その1)
僕も「MVNO」のことを余り知らないのですが、近いうちに利用してみようかなと思ったのでいろいろ調べてみました。ある部分は引用して、ある部分は自分の理解を書いていきますので理解の部分については少し飛躍するところもありますが、ニュアンスは外さないようにしようと思います。また、どういう会社があって、それぞれの具体的なサービスや値段はどうなっているかについては割愛します。
「MVNO」とは
MVNOとは、
- 移動通信事業者(MNO:Mobile Network Operator)の提供する移動通信サービスを利用して、
または移動通信事業者と接続して、移動通信サービスを提供する電気通信事業者であり、- 当該移動通信サービスに係る無線局を自ら開設しておらず、かつ、運用をしていない者のことです。
MVNOの制度は、MVNOがMNOの無線ネットワークを活用して多様なサービスを提供することで、利用者ニーズに対応し た多様なビジネスモデルが登場する中、移動通信市場において多様かつ低廉なサービスの提供によるご利用者様利益の実現を図るため、また、電波の公平かつ能 率的な利用を確保するために、導入されました。
元々が総務省の作成した文書をdocomoがまとめているものを引用させていただいたのですが、この中に出てくる「移動通信事業者(MNO)」というのがdocomo、au、softbankのことです。つまりこれらの通信会社の回線を利用して移動通信サービスを提供している会社、ということですね。
そしてなぜ「MVNO」の制度ができたかについては、低価格なサービスを提供するため、とはっきり書かれていますね。総務省もMNOの通信料金は高い!と考えていたわけです。
「MVNO」を使えるスマホ
現在日本にあるMVNOはほとんどがdocomoの回線を利用しています。「mineo」という会社のみauの回線を利用しています。
docomoの回線を利用しているMVNOはほとんどのsimロックフリーとdocomoのスマホで使えます。ほとんどの、というのは海外で使われているauと同じ通信方法で通信を行っている通信会社で販売されているスマホを除く、ということなのでそのような超レアケース以外なら大丈夫です。auのスマホはiPhone以外はsimロックフリーでも使えません。softbakのスマホはsimロックフリーにすれば使えますが、docomoとは違ってsimロックの解除はしてくれません。
au の回線で使う事ができるのは、auのスマホとsimロックフリーのiPhoneの5s及びそれより古いiPhoneで、iOSのバージョンが7以下のものだけです。
「MVNO」はなぜ安い?
理由として2つあげられます。1つ目は端末代の上乗せがないこと、2つめは1本の回線を複数人で分けていることです。
1つめについては、実はMNOの各社は、通信料金に端末代金を上乗せしています。割引料金で、スマホの「実質価格」を安くしておきながらちゃっかり通信料金で回収しているのです。そして一定期間(大体2年)過ぎるとその割引もなくなるので、結局延々端末代金分を払い続けることになるのです。
一方MVNOでは端末代の上乗せはありません。基本的にはsimのみの販売なので通信料金には通信にかかる料金しか含まれません。スマホを一緒に購入する場合でも、端末代と通信料はあくまでも別なので、スマホの購入代金を払い終われば支払う代金は通信料金のみとなります。
2つめについては、MNOでは1つの回線を1契約者が使用します。しかしMVNOでは1つの回線を複数人で使用します。したがって、高速通信の容量が少なかったり、混雑によって高速通信ができなかったりします。例えば大きなイベントがあって、人が多く集まったところで通信をしようとした場合、MNOの場合はMNO利用者でその場所にあるMNOの基地局の回線の取り合いをするのですが、MVNOの場合はその一番前にMVNOに割り当てられる回線の取り合いもするので、2段階で通信の制限がある、ということです。これはMVNOのデメリットでもあるので、スマホで動画を見たりたくさんアプリをダウンロードする人にはMVNOは向いていません。
数字はあくまで例として、MNOの契約者は通信料として5,000円MNOに支払うとします。MVNOはその回線を5,000円で購入して10人のMVNOの契約者に1,000円で販売して利益を上げる、というビジネスプランですね。
なお、高速通信の容量によって値段は変わります。これはMNOでもMVNOでも同じなのですが。容量を大きくすればするほどMNOとMVNOの価格差は小さくなります。ですのであまり通信をしないとかwi-fi通信を多く使う、という場合にMVNOの低価格のメリットが活きてきます。
続く